『エポートル ルヴァン』と昼食
次はルヴァン種を使ったパン。
同じくオーバーナイトで発酵は済んでいますので分割から入ります。
このエポートル ルヴァンは志賀シェフが管理しているルヴァン種(ルヴァンシェフ)を元に、「かえり種」、「仕上種」と2段階の種継ぎをして発酵力を強めたものを使います。
志賀シェフによれば、ルヴァン種がもたらす酸味は、酵母が自分の周りの栄養を食べつくして休眠状態に入った時に出るのだそうです。
すなわち、それまで勢力を保っていた酵母が休眠に入り、それに代わって乳酸菌が勢力を増し、酸味をもたらすということです。
だから、酸味を抑えたいならば、新たな栄養(小麦粉)を与え、酵母の発酵力を強めればよい、ということです。
う~む...菌の世界にも与党、野党の勢力図があるんですね~。厳しい。
このパンは最終発酵を多少でもとりたいということで、折りこみ幅を狭め、締め加減を強くしたキャンバスに並べます。
緩みやすいスペルトの生地を上に伸ばすためです。
したがって、分割重量も550g程度とし、成型もバゲットより強めに締めた棒状です。
1kg超の大型パンや、丸型の成型ではダレが発生し,火の通りも石窯でなければ良くないだろう、ということでした。
さて、エポートル ルヴァンが窯に入って、ここで少し時間が空きました。
志賀シェフから
「ではここで、スペルトについて説明してもらいましょう」
と、わが社の長尾ご指名が入りました。
あらかじめ「時間の空いたときに振るからね~♪」とは言われておりましたが、
結構唐突です。
一瞬 おどろいて自分と目をあわせた長尾取締役でした。
(前略、中略、後略)
はい!スペルトについての講義は無事終了しました(おいおい...)。
よかった。よかった。パチパチ。
エポートル ルヴァンも焼きあがりました。
ではここで昼食です。
稲垣代表レシピのディップやボランティアスタッフさんが作ってくれたスープ、サラダ、ハム類。
協賛企業のラベイユさんのはちみつ類、メグレ・ジャパンさんの用意したチーズなどなど。
パンコーディネーター協会さんならではの、パンをよりおいしく食べるご提案です。
焼きあがったばかりのパンにつけて、乗せて食べていただきました。